寮は2タイプ
「看護師寮」といってもその特徴はすべて同じわけではなく、大きく分けて2つのタイプがあります。どのタイプに住むかによってライフスタイルも大きく変わるので、よく確認しておきましょう。
「借り上げ型」
借り上げ型は、一般の賃貸アパートとマンションを病院が借りて、看護師寮として提供しているものです。寮として提供しているため、築浅で設備も整っているのに賃貸のアパートやマンションよりも安く入居できるのが特徴です。近年は借り上げ型の寮が主流となっていますが、それは「寮」であることを意識せずに生活できるからです。病院独自のルールもなく規則も緩いため、マンションのルールを破らない限り注意を受けることはありません。
「病院所有型」
病院所有型は、病院の敷地内やすぐ側に設置されているタイプの寮です。通勤時間を大幅に短縮できるため激務で多忙な看護師からも人気があります。しかし、賃貸のアパートやマンションとは異なり、入居者が共同で使用するスペースを設置しているところも多く、借り上げ型に比べるとプライベートの確保が難しくなります。また、門限が厳しい、ペット不可などの理由から不満を感じている人もいます。
一見するとデメリットの方が多いように感じるかもしれませんが、借り上げ型よりも家賃が安い、生活面のサポートが多い、などメリットもたくさんあります。
入居者を限定するタイプもある
「独身寮」や「女子寮」、「母子寮」など寮によっては入居対象者が決まっているタイプもあります。条件に合わなければ入居できないため、入寮を希望する場合は対象者を限定していないかどうかを確認しておく必要があります。
独身の看護師のみが入寮できる「独身寮」は借り上げ型か病院所有型かによって設備が異なるものの、ほとんどがワンルームや1Kタイプです。
「女子寮」はその名の通り、女性限定の寮のことです。男性と一緒に生活するのに抵抗がある人や、女性だけで気楽に生活したい人が女子寮を選ぶようです。
「母子寮」はシングルマザーで母子家庭の看護師が対象です。子どもと一緒に生活することになるため、部屋の大きさは独身寮よりも広くなっています。病院によっては敷地内に保育園を併設しているところもあり、子育てがしやすいように工夫されています。
男女共用の寮もある
まだまだ女性の割合が多いとはいえ、最近は男性看護師の数も増えてきています。そのため、男女共用の寮もあります。賃貸アパートやマンションを借り上げて、そこに男女にかかわらず希望者が入居できるスタイルになっています。ただし、基本的に看護師寮は女性を対象としているため、男性も入居できる寮はそれほど多くありません。男性の場合は看護師寮ではなく、家賃補助が付くケースが一般的です。