寮ってどんなところ?
現在の「看護師寮」は一昔前と大きく様変わりし、普通のアパートやマンションと変わらなくなっています。設備や防犯対策がしっかりしているため人気も高く、希望者が殺到しているところもあります。
「看護師寮」とは?
看護師寮とは職場である病院が福利厚生の一環として用意した物件のことです。福利厚生の内容は病院ごとに設定できます。「野球チームの観戦チケットが安く入手できる」「旅行費用の一部を負担してくれる」など多種多様にあり、その中のひとつに「寮の有無」があるわけです。福利厚生は基本的にすべての職員を対象としています。しかし、寮の場合は「独身者のみ」「入職〇年以内」など条件が付けられていることがほとんどです。それらの条件をクリアした人だけが入寮できるわけですが、防犯対策がしっかりしているなどの理由で寮を希望する人も多く、場所によってはすぐに入寮できないケースもあります。
地域によって数に差がある
福利厚生の内容はそれぞれの病院が独自に設定しています。寮も福利厚生のひとつではありますが、すべての病院が用意しているわけではありません。「地方よりも首都圏の方が寮を用意している病院が多い」といわれていますが、本当にそうなのでしょうか。地域ごとに寮がある病院の求人を見てみると、北海道は19.7%、宮城は21.8%、東京は15.0%、大阪は10.3%、福岡は6.5%、と全体の求人の中でも少なく、しかも地域によってかなり差があることが分かりました。
このデータは一般的に公開されている求人を元にしたもので非公開求人は含まれていませんが、こうして見てみると、東京を起点にして北に上るほど数が増え、西に下るほどその割合が少なくなっていることが分かります。そのため、寮がある病院の求人を探すとなるとかなり数が絞られてしまいます。簡単には見つからない、と考えておいた方がいいでしょう。
寮がある病院の特徴は?
寮を用意しているのは、一般的に地域の中核病院や大学病院など規模の大きいところです。なぜなら、規模の大きな病院の方が経済的にも安定しているからです。寮は一般的なアパートやマンションに比べて家賃が安く、防犯対策もしっかりしていますが、それらはすべて病院が準備し、費用を負担しています。そう考えると、経済的な余裕がない病院が寮を用意するのは難しいことが分かります。
寮のある病院の求人を探すなら、まずは「病院の規模」を意識しましょう。規模の大きな病院を中心に探していくと、寮がある病院の求人も自ずと見つかります。